Sep/1998〜 肩・腕・肘・胸郭 Q&A ライブラリー |
ナース [01年 5月 12日 (土) 1時 35分]
長野県在住、27歳、女性
身長 157cm、体重 53.5kg、職業:看護婦
【スポーツ歴】
バレーボール(現在2〜3回/w)
軟式テニス、スキー、ダイビング(初心者)
【既往歴】
A型?急性肝炎(14y)
椎間板ヘルニアなりかけ(現在問題なし)
【家族歴】
母:腰椎辷り症
【合併症等】
肩こり(以前整体で骨盤のゆがみを指摘されました。今は腰痛はほとんど無く、時々右の鎖骨が左に比べてわずかに飛び出る感じがありますがすぐ治ります)
【現病歴】
半年程前より胸郭に痛みを感じる事が多くなりました。動作では側臥位(特に左)や両手を広げた状態で負荷をかける時や左上肢を顔の右斜め上方へ動かすと痛みます。
深呼吸は問題なく、他の動作でも痛みを感じる時とない時があります。レントゲンでは異常無いと言われました。四肢のしびれや痛みはありません。
【医療機関】
総合病院
【診療内容】
レントゲンでは異常無し。(バレーボールで強く胸部を打撲した後だった為)胸部の皮下組織は他に比べて薄いので痛みが長く残る事が多いからだと言われました。三ヶ月しても痛かったら再受診するよう言われましたが、ふに落ちなかったので、再受診はしていません。
【相談・質問】
整形外科勤務の経験はまだ無く現病歴も分かりずらいと思います。申し訳ありません。痛みの出現する状況がいつも一定ではないので原因も分からないままです。考えられる病名と治療法を教えてください。又、今後出産も考えています。出産に問題無いかというのも心配です。(いきみ時など)
本当に分かりずらくて申し訳無いのですがよろしくお願いします。
[tomos]
胸部の痛みを訴えて整形外科を受診する患者さんは数多くいらっしゃり、明らかな原因やレントゲン写真の異常がない場合、「経過観察をしていただく・・・」ということになります。狭心症のような内科的疾患で胸痛をきたすこともあり、症状からそういった疾患が疑われる場合は内科を受診して頂いています。
ナースさんの場合は「バレーボールで胸部を打撲した後」ということですから、肋骨に明らかな骨折がなくても、肋軟骨などに傷がいっていたり(肋軟骨損傷)、炎症(肋軟骨炎)がおきているのかもしれません。肋骨にせよ肋軟骨にせよこれらを傷めた場合、痛みはけっこう長期間続くようで、自身が肋骨骨折をしたことのあるドクターのお話では、完治(痛みが完全になくなる)まで6ヶ月以上かかったそうです。
原因不明で肋軟骨が腫れるTietze病という病気もありますが、これも予後良好で経過をみるだけでいいそうです。
出産のことも心配されているようですが、今妊娠したとしても出産まであと10ヶ月もあるのですから、大丈夫でしょう。
(May/24/2001)
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哲 [01年 4月 15日 (日) 17時 58分]
大阪府在住、33歳、男性
身長 173cm、体重 65kg、職業:会社員
【スポーツ歴】
特に今は何もしてません。中学時代剣道。
【既往歴】
血液中のビリルビンが普通の人の4倍値を示した為○市大病院で精密検査。ギルバート症候群の疑いと診断。エコー検査で胆のうに2mmのポリープあり経過観察中
【家族歴】
特になし
【合併症等】
特になし
【現病歴】
肩甲骨骨折
大学付属病院で肩鎖関節脱臼併発と診断
【医療機関】
総合病院整形外科+リハビリテーション科
○大付属病院整形外科専門外来
整骨院
【診療内容】
2/24に自宅階段から足をすべらして転落。左肩強打しその日総合病院整形外科へ行きレントゲン撮影2枚。「肩甲骨骨折」全治4週間と診断。鎮痛消炎剤のロキソニン60mgと胃の粘膜を保護するムコスタ錠100mgを処方。三角巾と固定バンドで2週間固定と言われ2週間後に来るよう言われた。
しかし固定ベルトで強く締め付けている為か上腕のあたりが血液が泡を立てるように
ぶくぶく振動し激痛が走ったため固定ベルトをゆるめ、痛みが治まるとまた固定ベルトをし激痛が走るとゆるめるという行為を3回ほど繰り返し、左手がむくみだしたため
骨折後1週間たった3/3に診察を受ける。主治医はバンドの固定をはずして三角巾だけで良い。適当に散歩しなさいと指示。また鎮痛消炎剤とムコスタ錠飲むのを止めるよう指示を受ける。
骨折から2週間目にあたる3/12。3度目の診察でリハビリ開始を告げられ
振り子運動指示とリハビリテーション科で週3回のリハビリを受けることになる。
最初の1週間は特に激しい痛みはなくリハビリしていました。
しかしリハビリ開始後2週間目くらいから痛みが激しくなってきたため
3/19主治医に相談。鎮痛剤を飲むよう指示を受ける。
しかし3/23痛みが激しくなりリハビリの理学療法士が主治医に見てもらう
よう言った為、骨折から1ヶ月目となる3/24に診察。レントゲン2枚を撮る。
異常なしの所見。痛みを緩和してリハビリをがんがんしたほうが良いとの
主治医の指示で脇の下に注射を受ける。
3/26経過観察のため再診察。肩に注射を受ける。
その数日後から寝起き時に左胸ののど仏3cmくらい下で鎖骨との継ぎ目から3cmくらいの位置で鎖骨のちょっと下くらいの部分と腕の付け根に強烈な激痛が走り寝起きがままならなくなった。また激痛の後は息が激しくなり、歩行にも支障をきたすようになった。それでも1週間はリハビリを続けた。
リハビリテーション科でのリハビリは、ホット枕みたいな3kgくらいの重たいものを
45分左肩に乗せ、それからマッサージと可動範囲の拡大をするため筋肉を伸ばすものが基本であったが、診療台に寝起きする時とホット枕みたいなものを肩に乗せ時間が経つにつれ左胸の鎖骨ちょっと下くらいと腕の付け根が痛みだしリハビリができない状態となり3/30理学療法士の指示で1週間リハビリを休止し安静。
1週間の安静で激痛は少し改善。
安静1週間後となる4/9主治医に診察。軽い肩鎖関節脱臼の可能性があると言われ○大付属病院整形外科へ紹介してもらう。
4/10○大付属病院整形外科初診にて20枚のレントゲン撮影。診断はリハビリ不足。
肩専門外来を受けるよう指示され、専門外来日4/12に専門医に診察してもらう。
レントゲン4枚撮影。診断は肩鎖関節脱臼と言われたが軽度なので手術はしない。
あきらかにリハビリ不足。「痛いから動かさない。動かさないから痛くなると悪循環に入っている」と診断。リハビリをもっとするよう言われる。
しかしMRIと関節造影検査を受けるようにも言われた。
リハビリ不足なのになぜMRIと関節造影検査?
と私が思ったので訪ねてみると
筋が切れている場合もあるので検査するとのことでしたが
「ギルバート症候群で関節造影検査の副作用を気にするのなら
MRIを受けてもらってその結果を見てから検査」とトーンダウン
「筋が切れていてもリハビリするのですか?」という問いに対しては
切れていてもリハビリはするように言われた。
現在MRI検査待ち。
リハビリは整骨院に変え日曜日を除く毎日低周波治療、マイクロ波による肩の温め、超音波によるマッサージなどのリハビリを受け、自分で可動範囲の拡大と筋力アップを行っています。
【相談・質問】
基本的にリハビリ不足との診断なのにMRIと関節造影検査を受ける必要性をあまり感じてません。レントゲンも計24枚も撮られましたが専門医が見ていたのはたったの
2枚。(カーテン越しに中の様子を見ていたのですがほかのレントゲンは見ていなかったです。)緊急性もないみたいでMRIは3ヶ月くらい予約でいっぱいで待つかもしれないということだったので過剰検査のような気がしますが本当に必要なのでしょうか?診断ミスなどで後にいろいろ言われないようにするために念のため検査するような気がします。
「筋が切れていたら内出血があるのでわかる」と整骨医は言いますし、リハビリで筋を切られたとしたら医療事故ということになってしまいますしリハビリで筋を切ることはないと思うのですが?しかも最近激痛は緩和しつつあります。
非常にお答えにくい質問と思いますがよろしくお願い致します。
それからリハビリは主治医と理学療法士の指示に従い激痛が走るのも我慢して
やってきましたがリハビリ不足と言われショックです。
少々の痛みは我慢できても息の詰まるほどの激痛には数ヶ月続くようでしたら耐えられません。リハビリとはこんなものなのでしょうか?しかも何時までこの痛みが続くのか教えてください。よろしくお願い致します。
[tomos]
がんばって長文を書いて頂きましたが、肩甲骨のどの部位を骨折されたのかよくわからないのですが・・・。
一般的に肩甲骨骨折で手術をすることは希で、保存的治療になるケースが多いように思います。おおむね3週間ほど三角巾やストッキネット、装具などで肩を安静にし、その後「振り子運動」などの軽いリハビリから開始しています。温熱療法(ホットパック)も併用しています。経験上、肩のリハビリには何ヶ月もかかることが多く(1年かかった患者さんもいました)、リハビリで痛みが出るようでしたら無理をせずにマイペースでしていただいています。
MRI検査をする予定だそうですが、これはおそらく腱板断裂を合併していないかどうかを調べるためだと思います。30歳代では腱板に加齢変化がまだ少なく、肩甲骨骨折に伴って腱板を断裂することは比較的少ないと思いますが、頑固な痛みが続いているようですから念のために調べるのでしょう。
<参考> 腱板に関して: 肩関節は骨同士が軟骨で接する「関節面」が小さく、腱板と呼ばれるベルトのような組織が上腕骨の頭の大部分を覆っています。腕を持ち上げて万歳の状態にすると、腱板は肩峰(肩甲骨の最外側)や靱帯からなる「アーチ」の下に潜り込む仕組みになっています。その「アーチ」と腱板の間には「肩峰下滑液包」(SAB)という潤滑液的なクッションのような組織もあります。中高年になるとこの腱板が加齢に伴い弾力性が無くなって脆くなり、使い傷みや外傷で断裂することがあります。
肩鎖関節脱臼も合併されているようですが、脱臼の程度が軽いようでしたら保存的治療が一般的です。
(Apr/15/2001)
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まさお [01年 1月 12日 (金) 0時 40分]
愛知県在住、30歳、男性
身長 170cm、体重 63kg、職業:医療関係
【スポーツ歴】
ウインドサーフィン
【既往歴】
特になし
【家族歴】
特になし
【合併症等】
特になし
【現病歴】
平成12年11月11日 ウインドサーフィン中に受傷。近医にて左肩関節脱臼と診断された。初回脱臼。
【医療機関】
総合病院 整形外科
【診療内容】
鎮静下にヒポクラテス法にて整復。受傷後約2時間後。単純X線にて「骨折は無い」と言われた。その後1日三角巾固定。翌日よりストッキネットベルポー固定5週間。現在はリハビリ中。検査はMRIのみ。(受傷後2週間目。)
MRI所見
・関節唇下部の断裂および後方への剥離。いわゆるBankart legion。
・上腕骨頭上部外側に骨挫傷。また同部付近に付着する棘下筋腱の断裂。
・三角筋のびまん性の損傷。
また、整復直後より三角筋外側に痺れ感が続いたが現在の医師には「まず心配無い」と言われた。現在(受傷後9週間目)やや改善はしてきている。
【相談・質問】
お忙しいところ御免なさい。どうか教えて下さい。小生医療関係に勤めているため、職場の整形外科の医師に相談の上、初回脱臼のためとMRIの所見より長めの体幹固定を行い、現在はリハビリを進めています。
2nd opinionとして先生に相談さしあげたくメール送らせてもらいました。
気になるのはMRI所見の「棘下筋腱断裂」です。
私現在リハビリをしているところですが、とにかく外旋および挙上のリハビリが全く進みません。ストッキネット固定解除直後より奥さんに受動運動での挙上訓練をしてもらったり教科書どうりのゴムバンドを使用した腱板強化訓練を行っています。が外旋はいまだ2キロも難しい状態(自動車に乗っていてマニュアルの一速に入れることができない)です。
また、いわゆる手術の時の「手洗い」の姿勢ができず、肘がだんだんさがっていってしまいます。鏡を見ると三角筋が著明に萎縮している、これは当然としても「前へならえ」のポーズでも患側の肩が怒り肩になっています。そしてこれ以上は挙上できないのがずっと続いています。
まだ受傷後2ヶ月ちょっとなのでじつはこういうことは経過として当然なのかもしれません。が、不安を訴えてもただ笑って「まあ死ぬわけじゃないし、あせるな」としか言われてしまいます。じつは上記のMRIの所見も知人の放射線科医によるもので、これを現在の整形外科医に伝えたところ「実際の腱板断裂は画像どおりではないから。だいたい君の年齢で腱板断裂はあり得ない」と言われました。また実際の外来でなく仕事の合間に診てもらっただけなので詳しい診察は受けていません。
自分が文献や教科書を調べた範囲では腱板断裂は基本的には保存治療ともある程度の診断が下れば手術するべき、とも書いてあります。また保存治療の場合疼痛の再発は必発とも書いてありました。
自分にとっての肩関節機能のゴールは日常生活ではなくコンタクトスポーツや「投球動作」ができることです。反復性脱臼のリスクについては文献等で理解しましたが、腱板断裂について今後どうしていけばよいかご教示下さい。
自分としては、それがベターであるなら手術することは構いません。
[tomos]
まさおさんは、外傷性肩関節脱臼に「腱板断裂」を合併しているのではないかと心配されているようです。調べたところでは、外傷性肩関節脱臼に腱板断裂を合併するのは40歳以上で30%、60歳以上で80%だそうです。tomos
も個人的には30歳ではあまり心配いらないように思いますが。MRIでは棘下筋腱断裂の所見があったそうですが、問題はその程度でしょう。腰椎MRIで椎間板ヘルニアの所見があっても無症状な人をよく見かけます。もしご心配ならば、関節造影検査や超音波検査をすれば診断の助けになります。なお、脱臼後に関節包や腱組織が回復するには数ヶ月を要します。
三角筋が萎縮し上腕の外側がしびれているということで、腋窩神経麻痺も合併されているようです。腋窩神経麻痺も肩関節脱臼にはよく合併します。少しずつ回復してきているということで、やれやれですね。回復にはもう少し時間がかかるかもしれません。
今後、反復性脱臼になるかどうかが問題になるでしょうが、きちんと固定されていたようですから、いい結果が得られるように思います。もし反復性脱臼になったら、その時にまた考えましょう。
(Jan/12/2001)
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M.S. [01年 1月 09日 (火) 22時 22分]
栃木県在住、27歳、男性
職業:会社員
【スポーツ歴】
中学時代:陸上競技
昨年11月から空手を始めました。
【既往歴】
特になし
【現病歴】
肋骨に痛みがあり、肋骨をなぞっていくと段差が生じています。
深呼吸、咳等で痛みがあります。
【医療機関】
総合病院 整形外科
【診療内容】
12/18 レントゲン撮影 肋軟骨打撲 と診断を受けました。
12/28 CTスキャン 肋軟骨と肋骨がずれていることが判明しました。
【相談・質問】
自分で肋骨を触っても段差があることを確認できたため、病院で2度目の診察を受けたところCTスキャンを行い肋骨と肋軟骨に段差があることが判明しました。
「一カ月ほどで完全に治る」と言う診断を受けたのですが、この段差も完全に治るのでしょうか?段差は肋軟骨が体の外側に出ているか肋骨が内側に入っているのだと思います。肋骨は第4肋骨と言っていたように思います。
現在、湿布を貼り、バストバンドで締め付けています。バストバンドには正しい使用法と言うような物はあるのでしょうか。よろしくお願いいたします。
[tomos]
M.S. さんは空手で?肋軟骨を傷めたのでしょうか?それとも特に原因もないのに肋軟骨が腫れている(Tietze病という)のでしょうか?いずれにしても、病院でお聞きになられた様に自然に治ると思われます。
肋骨や肋軟骨を骨折したりして傷めた場合は、バンドで胸を少し締め付けてやると痛みが和らぎます。バスト・バンド(商品名)の巻き方ですが、通常息ををはいた状態で巻くようにしています。ただ、呼吸器に病気のある高齢者の場合は苦しくなったりするので緩めに巻いています。
治った後は、段差(腫れ)が目立たなくなると思いますが、Tietze病の腫れは永続することもあるそうです。
(Jan/11/2001)
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あや [99年 7月 22日 (木) 16時 43分]
はじめまして。背中の右側の部分、肩胛骨のところが痛むのですが、神経内科又は整形外科どちらを受診すればよろしいでしょうか?
肩こりもあります。肩こりは我慢出来る程度です。どうぞよろしくお願い致します。
右手首も痛みます。左手首は痛くありませんが、腱鞘炎の切開術を6年前に致しました。
あや [99年 9月 11日 (土) 16時 00分]
大変ご多忙のところ申し訳ございません。7月22日に書き込みさせていただきましたあやです。最近、深夜や早朝に膝から足にかけてしびれます。以前と変わらず右肩胛骨のあたりが痛みます。あと正座の時のようなしびれがあります。普通に椅子に腰をかけている時にですが時々ございます。手首の痛みは今はございません。
先生よろしくお願い致します。
あや [99年 9月 14日 (火) 16時 38分]
大変、ご多忙のところ申し訳ございませんでした。平日のお休みの日に、病院に行く事にいたしました。お世話様になりありがとうございました。メッセージを読んで下さいましてありがとうございました。少しほっといたしました。
くれぐれも先生におかれましても、どうぞお体ご自愛くださいませ。
では 失礼致しました。
[tomos]
お返事が遅れて申し訳ありません。あやさんは肩こりがあり、左肩甲骨のところも痛むとの訴えです。肩こりを起こす筋肉(主に僧帽筋)は肩甲骨にもつながっていて、肩甲骨の内側が痛むのも一種の肩こりだと思われます。
また、膝から足にかけてしびれるとのお話ですが、たいていの場合は肩こりとは無関係です。ただ、胸椎(背骨)のところで脊髄が何らかの原因で圧迫されれば、背部痛と脚のしびれが出現することがあります。やはり一度、整形外科か神経内科を受診されたほうが安心ですね。
(Nov/5/1999)
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Rika [99年 3月 15日 (月) 10時 33分]
1)30歳、2)女性、3)168cm・48kg、4)パソコンサポート、5)中学から機械体操を5年・現在は運動はしていません。6)特になし。(出産経験あり)
現在、肩甲骨の内側の筋と首の筋が痛むので困っています。肩甲骨の内側の筋は、3年くらい前から自宅でもパソコンを使うようになってから痛みを感じ出しました。パソコンを使用してない時や横になっている時にもズキンズキンと痛みます。首の付け根の筋を押すとそのまま背中の筋まで響くので、今は背中と首の両方を押したり、お灸したりしています。
首の方はやはり3年くらい前にひどい寝違えをして、その時は時間が経ってよくなりましたが、それ以後「ぎっくり首」になりやすくなりました。特に下を向くと背骨の両側の筋が張っている感じがします。
町の整形外科に行って見てもらったところ、骨には特に異常はなく、「炎症を起こしているのでリハビリをした方がいい」と言われ週3〜4回リハビリに通っています。内容は、低周波の電気をかけてからマッサージをしてもらっています。現在、2ヶ月くらいたちましたが痛みはあまり変わらず、マッサージをしてくれる先生にストレッチの方法等を聞いてもあまり的を得た回答が得られないので、TOMOS先生に相談してみようと思いました。
こういう症状を改善する為のよいストレッチや筋力トレーニングなどがありましたら教えていただきたいと思います。特に首の筋を守るにはどうしたらよいのでしょうか?他の方に比べて愚問かもしれませんが、相談にのっていただければ幸いです。
[tomos]
パソコン操作による頸肩腕症候群は長時間ディスプレイを見ながらキーボード操作をすると起こります。Rika
さんの症状もこの種の肩こりで姿勢と運動不足が原因です。予防・治療には同じ姿勢を続けないことと、時々体操をして僧帽筋(首〜肩〜肩甲骨の内側までつながっている)を動かしてやることが大事です。
筋肉は一種のスポンジのようなもので、運動して伸びたり縮んだりすると血液がポンプのように出入りする役割があります。脚の筋肉は第2の心臓と呼ばれていて、歩くことは脚の筋肉を使うことになり、全身の血行が良くなる効果があります。
僧帽筋も筋肉ですから、よく動かすことが大事です。
ここで、簡単にできる肩こり体操を2種類、ムービー(MPEG)で紹介します。Windows をお使いの方は Internet Explorer 4.0 以降がインストールされているとMPEGを再生できます。Macintosh をお使いの方は、Quick Time 3.0 以降がインストールされているとMPEGを再生できます。
肩こり体操1(腕振り)
(118KB)
肩こり体操2(肩すくめ)
(118KB)
(Mar/18/1999)
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S.Y. [99年 2月 17日 (水) 23時 27分]
38歳・男性、会社員。現在痛風ぎみなのを除いて特に病気はしていません。薬も飲んでいません。今までアレルギーと診断されたこともありません。
今朝、上越の神立高原でスキー滑走中に転倒し、右肩を強打しました。スキー場近くの病院でレントゲンとテーピングをしてもらい、直ちに横浜へ帰って最初の病院で撮ったレントゲン写真を持って近所の病院でもう一度診てもらい、「肩鎖関節脱臼」と診断されました。
「関節をつないでいる靭帯が全部切れてしまっていて、治療期間と治療後の状態を考えれば固定したまま自然に治るのを待つより手術する方がよい」と言われました。その手術の際、全身麻酔になると言われました。
貴方の「説明書」で外傷性脱臼のところを見ると局部麻酔ですむように思うのですが、全身麻酔は必要でしょうか?
また、横浜の病院では三角巾で腕をつるだけでテーピングをしてもらえませんでしたが、手術を待つまでの数日間にテーピングなしの三角巾だけの固定で大丈夫でしょうか?
この種の手術は始めてなので少し不安です。よろしくおねがいします。
[tomos]
「肩鎖関節(けんさかんせつ)脱臼」は鎖骨の外側の端と肩甲骨をつなぐ靱帯(3本ある)を傷め鎖骨の外側端がずれる(脱臼する)状態をいい、転倒などで肩を打撲したときによく起こります。鎖骨の脱臼の程度に関わらず、三角巾などで固定して約1ヶ月もすると痛みは軽減します。
鎖骨の外側端が浮き上がっていても、ほとんどの場合は日常生活に支障がない人が多いですが、腕を挙げると脱臼した鎖骨の外側端と肩甲骨がぶつかって痛みが生じるなどして、スポーツや重労働に支障がある場合があります。そこで、鎖骨を他の靱帯・骨を用いて元の位置に戻す種々の手術法が考案されています(この手術は受傷後ある程度期間が経っていても実施可能です)。
なお受傷後数日以内でしたら、浮き上がった鎖骨を元の位置に押し下げて、皮膚の上から(切開せずに)鋼線を突き刺して鎖骨と肩甲骨を一時的に固定する方法があります。これを経皮的鋼線固定術(経皮的ピンニング術)と呼び、入れた鋼線は約1〜2ヶ月で抜きます。tomos は局所麻酔でこの方法を行っていますが、患者さんはかなり痛いようで、全身麻酔でするほうが患者さんにはより親切かもしれません。この方法は受傷数日以内にしないとうまくいきませんが、比較的簡単な方法で、約80%はこれで脱臼した鎖骨がほぼ元の位置におさまります。
(Feb/19/1999)
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I.K [99年 2月 17日 (水) 23時 26分]
19歳・女・学生・156cm、52kg。原因となったスポーツ:ラクロス。
<注>ラクロスは、サッカーよりも少し小さなグラウンドでする球技です。その際、長さが90〜110cmで木製(又はスチール製)のクロスを使います。
クロスの先がネット状になっていて、そこにボール(硬質ゴム150g)を入れて、走ります。サッカーのように両サイドに三角錐のゴールがあって、ゴールにボールが入れば
得点したことになります。パスをするとき、野球のピッチャーの投球フォームに似ています。私はゴールを守るゴーリーなので、フィールドの選手よりも大きくて長いクロスを使います。
遠投をすることのほうが多いです。
大学入学後ラクロスを始め、9ヶ月になります。8月の半ば頃、練習中に右肩に激痛を感じ、上がらなくなりました。病院では痛み止めの注射をしました。その後、動くようにはなりましたが、痛みが取れません。特に練習の後は重いものがもてません。最近、腕を水平に保つことが困難になり、極端に右手が冷たい状態です。また、肩を回すとゴリゴリ音がして、少し痛みもあります。
11月にMRI検査をしたところ、特に問題はありませんでした。診断の結果は、肩甲骨に問題があるようだと言われましたが、よくわかりません。「肩甲骨・・・・」という病名はありますか?あるとしたらそれはどういうものですか?治療法などを教えてください。
また、上記の症状から考えられる怪我があったら教えてください。
[tomos]
ラクロスという競技には野球の投球動作に似た肩の動きがあり、I.K さんのケースは右肩の使いすぎによる一種の野球肩と思われます。
治療は肩を安静にすることが大事で、まずは思い切って約3週間練習を休止するのがいいと思います。
こういったスポーツ障害の予防・ケアには、とにかく使いすぎないことが重要で、肩に負担がかかる練習は隔日ぐらいにした方がいいと思います。ストレッチング・筋力トレーニングを十分に行い、練習前後のウォームアップ・クールダウンも入念にしましょう。
(Feb/23/1999)
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A.S [99年 2月 08日 (月) 16時 35分]
はじめて質問します。私は23歳、女性の学生です。現在やっているスポーツは水泳で、まだ病院にはいっていません。
子供の頃に左の肘を何度も繰り返し脱臼・骨折などしたためなのか、左の肘が変形しています。そのためか左手に力が入らず、また重いものを持ったり頭などを拭いていると、腕が外れそうなくらい痛くだるくなります。
肘の変形は治るのでしょうか?またこのような症状を改善するには、どうすればいいのか教えて下さい。
また最近、右の肘や左の手首を伸ばしたりまわしたりすると、いつも骨がボキボキとなり、たまにだるくなります。大丈夫なのでしょうか?
ご多忙中とは存じますが、よろしくお願いします。
[tomos]
A.S さんに電子メールでお伺いしたところ、手のひらを前方(正面)に向けて「気をつけ」の姿勢をとった状態で、前腕から手が体から著しく離れるそうです。これは内側が凸の肘の変形で、前腕が外側に反っていることから「外反肘」と呼ばれています。ご本人がおっしゃっているように、小児期の肘の骨折が原因と考えられます。
外反肘をきたすことが多い骨折は「上腕骨外顆骨折」です。これは肘関節を構成する上腕骨下端外側の骨折です。小児期にこの部分が骨折すると骨が成長するための軟骨(成長軟骨)を傷め、肘の外側の骨の成長が阻害され、その結果、外反肘になることがあります。
この骨折の治療を受けていない場合、骨折の部位が治らないでグラグラのままになること(偽関節)があります。上腕骨外顆には前腕・手首・手指を伸ばしたり上げたりする筋肉(伸筋群)が付着していますが、上腕骨外顆が偽関越になっても日常生活には著しい障害が残らないようです。ただし、物を持ち上げたりする力が多少弱くなります。
また肘が外側に反っているために肘の内側を通過する尺骨神経が障害を受け、(遅発性)尺骨神経麻痺を生じることがあります。尺骨神経麻痺になると手の小指側のしびれが生じ、また手の筋肉がやせます。
遅発性尺骨神経麻痺をきたすような外反肘は、尺骨神経が引っ張られないように前方に移動させる手術や、上腕骨を矯正骨切りして肘を真っ直ぐにする手術が行われることがあります。偽関節になった外顆を元の上腕骨につなげる手術はうまくいかないことが多く、あまり行われません。
なお「健側の肘や手首を伸ばしたりまわしたりするとボキボキとなる」のは心配いらないと思われます。
(Feb/16/1999)
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D.K. [99年 2月 05日 (金) 13時 36分]
はじめまして。整形外科でサーチをたどって来ました。よろしければ、わたしも質問させてください。
インフルエンザにかかってひどく咳をしたのですが、そのせいか、右の下のほうの肋骨のほうがしくしく痛みます。ほっとけば治るだろうと思っていたのですが、三週間たっても、かえって痛みはひどくなってるようです。
咳ぐらいで肋骨を傷めることがあるのでしょうか。こういうのは病院に行くべきなのでしょうか。なんか中途半端な痛みで、病院に行くふんぎりもつかなくて…。
28歳男、スポーツ歴・病歴は何もなしです。よろしくお願いします。
[tomos]
咳で肋骨を骨折する患者さんは時々いらっしゃいます。「右の下のほうの肋骨」とのことで、骨でなくて軟骨(肋軟骨)や筋肉を傷められたのかもしれません。
この程度の肋骨骨折や肋軟骨損傷は自然に治りますが、除痛のため肋骨骨折用のバンドを巻いて様子を見ていただいています。たいてい、1ヶ月もすると痛みが楽になります。バンドがない場合は、腹巻きや腰痛用のコルセットなどを患部に巻いても効果があると思います。
(Feb/7/1999)
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のり [99年 1月 13日 (水) 9時 53分]
29歳の会社員の男性です。
10月18日に自転車での転倒により左肩を強打し、左肩の鎖骨を骨折しました。その日のうちに整形外科に行き、バンドによる固定治療とレントゲン撮影による診察を行いました。5週間後にバンドによる固定治療を終了し、自宅でのリハビリを行うことになりました。
その後、2週間後、それから3週間後の2回レントゲン撮影のため通院しました。受傷から10週間が経過し、医者に「スノーボードをやっても良いか」と質問したところ、「まだ他の人より骨が弱い状態なので転ばないように気を付けてやるなら良いでしょう」と許可をもらいましたが、その言葉が気に掛かりその後約3週間経ちますが、ちょっと躊躇しています。
そこで一般的で構わないのですが骨折後、骨が完全に癒合もしくはある程度の衝撃を受けても問題ない程度に回復するまでにはどの程度の期間が必要なのでしょうか。宜しくお願い致します。
[tomos]
鎖骨骨折がある程度治った状態で再び転倒し、再骨折した患者さんが今までに何名かいらっしゃいました。
最近も、他院で昨年5月に鎖骨骨折の手術を受け、年末に抜釘術(骨折の固定に用いた金属を除去する手術)を受けた21歳の男性がお正月にスノーボ−ドで転倒、鎖骨を再骨折して当院へ来院されました。
骨折した鎖骨が「しっかりする」までの期間は、骨折の状態、年齢、治療法、持病などに左右されますが、のりさんのように経過が順調であっても、成人男性の場合は1年間ぐらいかかると考えられます。その間は転倒するおそれのあるスポーツ・職業の患者さんは注意した方がいいでしょう。
(Jan/22/1998)
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ともみ [99年 1月 05日 (火) 5時 39分]
はじめまして!私は、34歳、女性、153cm, 45kg 。職業は、去年(98年)の11月からアメリカでハウスキーピングをしています。特にスポーツはやりませんし、以前に大きな怪我や病気もありません。
仕事を始めてから1ヵ月程して、肩こりがひどく、手や指の先のしびれに悩まされており、夜になると抜けるような肩と上腕の痛みで、ほとんど毎晩目が覚めます。左はそうでもないのですが、右側がひどく、夜中や寝起きのときなど、指(特に中指)を曲げようとすると、痛みを感じて曲がりにくいのです。
職業柄、ベッドメーキングやお風呂のお掃除、ガラス磨きにグラスを洗ったり、磨いたりと肩こりして当り前の仕事ですが、他のハウスキーパーの人達は、私より年上の人でも結構平気なようです。
10年ほど前にも、ウエイトレスをやっていて、右手で鉄板などをサービスするため、肩の神経痛のようなものを患っていて、そのときも同じ様な肩の痛みを感じてましたが、指には影響なく、1年ぐらいでウエイトレスを辞めたら治りました。
仕事を辞めるわけにもいかず、2月の半ばまでは医者にも行きたくないのですが、何か自分でできることがあれば教えてください。今も、キーボードをうっていると、肩がじんじんと痛く、鉛を乗せているようです。少しでも楽になる方法がありましたら、是非教えてください。宜しくお願いします。
[tomos]
ご自分でもおっしゃているように、肩こりが最も考えられます。また、中指を曲げると痛みがあるのは手指の(狭窄性)腱鞘炎が考えられますが、手を使う仕事をされていて手の先が痺れるとのお話から手根管症候群も否定できません。
なお、脊椎・神経系の疾患としては頸椎椎間板ヘルニアや胸郭出口症候群により腕の痛み、手の痺れが出現することもあります。(ここでは、「肩こり」としてお話をすすめさせていただきます)
「何か自分でできることがあれば」とのことですが、まずは症状の原因を取り除くことが重要で、症状を誘発する姿勢・動作を控えることが必要です。
肩こりの予防には、首を前にかがめる姿勢を長時間続けないことが必要です。仕事中でも30分に1回は腕や肩を動かす体操をしてやると僧帽筋という筋肉が伸び縮みして筋肉の血行を良くします。
最も簡単な肩こりの体操は、両腕をブラリとさせて胴のまわりで左右にまわす体操です。この単純な体操でも僧帽筋の血行が改善します。
温浴も効果があり、入浴時少しぬるめのお湯に約20分間くらい首筋まで十分温めてやるのが効果的です。
頸椎椎間板ヘルニアや胸郭出口症候群は専門医の診察や精密検査で診断され、治療法も肩こりとは少し異なります。
【手指の(狭窄性)腱鞘炎について】
指を曲げる筋肉は前腕にあります。その筋肉が手首のあたりから「操り人形のひも」のような腱(けん)になり、それが指につながっていて指を曲げます。指を伸ばす腱も同様です。
主婦のように指をよく使う方は、使い傷みのために、指の付け根のところで「指を曲げる腱の通り道」(腱鞘)が炎症を起こし狭くなり、痛みやバネ現象(弾発現象、このような状態をバネ指といいます)を起こすことがあります。
治療は、局所の安静(原因となるような手の「使いすぎ」を控える)、ステロイド等の注射で治ることもありますが、なかなか治らずに日常生活に支障を生じている場合は、腱鞘切開術という手術を行う場合があります。
(Jan/8/1998)
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Yuji [98年 12月 02日 (水) 0時 37分]
はじめまして。33歳、企画事務職の男性です。身長183cm、体重85kgです。
経緯:今年7月23日、首筋から頭部にかけてしびれる感じとひどい動悸・目眩で救急車で搬送。以後循環器内科(心電図とついでに脳のCT)、耳鼻科(平衡テスト・耳のレントゲン)のどれも異常なしとの所見。1ヶ月は歩くのも辛かったが、鍼灸治療によりかなり快復。(頸部の血流が問題と言われた)
症状:目眩・動悸は必ず首の痛み(圧迫感)と連動していると思われる。首の場所は後頭部中心から下に降りてきた所の窪みのさらに下、1つ目の大きな骨からやや下の部分。圧迫感が増すと動悸や目眩がひどくなるし、圧迫感そのものが不快感・不安感を増長する。当初ほどでは無いが、現在も慢性的に続いている。
その件で整形外科にも行くが、レントゲンでは筋力の不足により頸骨がまっすぐになっていることが認められる。しかし動悸等とは関連なしとの所見がでる。
仕事:経営企画の作業をしているため、ほぼ1日中パソコンを使用。先生が紹介されている「パソコン作業による頸肩腕症候群」に似た症状は以前からあります。
相談:必ず首の圧迫感との連動で症状が悪化するので、個人的には関連性を強く感じていますが、医師の診断からは特に所見が認めらません。首の後ろ側の圧迫感つまり頸部の何らかの異常が、自律神経系への影響を与えていることは考えられませんでしょうか?関連がないとすれば、ストレスなどによる自律神経失調症という観点から心療内科などへの受診を考えようと思っています。
なお、余談ですが、以前から首の疲れが激しく、首を回して音を立てるのが(気持ちもよかったため)くせになり10分に1度はボキボキと音を鳴らしています。
とりとめもなくお書きしましたが、原因不明のまま続いているため途方に暮れ、精神的に疲れてきております。どうか良いアドバイスお願いいたします。
[tomos]
「一日中パソコンを使用している」とのことで、症状からは「肩こり」、「筋緊張性頭痛」、ストレスによる「自律神経失調症」などが考えられます。
【筋緊張性頭痛】肩こりを起こす筋肉は僧帽筋ですが、この筋肉は頭部の筋肉につながっています。そのため僧帽筋が「肩こり」の状態になって筋肉の血流が悪くなると、頭部の筋肉も血流が悪くなり凝ってきて、締め付けられるような頭痛を生じます。これを筋緊張性頭痛といいます。
【自律神経失調症】パソコンの操作はかなりの集中力を要し、長時間続けると精神的にも多大なストレスがかかります。このストレスが原因で自律神経系を介して筋肉の緊張を増し、肩こり・頭痛をいっそう悪化させることになります。さらに自律神経系の緊張から、動悸・めまい等の症状が出現することもあります。
こういった症状の予防には、パソコン作業時の姿勢が重要です。また、30分に一度は席を立ち、腕〜肩を動かす体操をしましょう。さらに、できれば週に2〜3回はスポーツジムに行ってエアロビクス等で汗を流し、運動後はジャグジー等で体をリラックスさせるのがいいと思います。
人はひとつの事に集中していると、ストレスを感じます。しかし、仕事・家庭・趣味・スポーツ・ボランティアと、いろんな事に興味を持っていると、集中する対象をチェンジすることで気分転換ができ、ストレスを軽くできると思います。仕事一筋というのは、精神衛生上好ましくありません。
(Dec/10/1998)
Yuji [98年 12月 17日 (木) 1時 09分]
12月2日に相談コーナーに質問させていただいた者です。お忙しい中、本当に丁寧な回答をいただきまして感謝しております。生活習慣も含めて改善させていこうと思っていますが、最後に1つだけお教えください。首の後ろ側を強く圧迫することが神経系統を傷める可能性はありますか?何しろ凝っていますので、相当な強さでゴリゴリとマッサージしたり、首を音を立てて回していると動悸など、気分が悪くなってくるのです。何分半年に及ぶ症状なのでやや精神的な面から来ている感もあるので、安心を得る意味でも関連性を教えていただきたいのです。お暇なときにでもよろしくお願いします。
[tomos]
首の後ろ側の筋肉を圧迫しても特に神経系統を傷めることはないと思います。脊髄は脊柱管という骨のトンネルの内部にあって、筋肉をマッサージしたぐらいでは何ら影響を受けません。
これに対して、頸部の前方をマッサージするときは、マッサージする部位によっては気分が悪くなることがありますから気をつけましょう。たとえば、頸動脈を圧迫すると副交感神経を介して脈拍数が下がることがあります。
(Dec/23/1998)
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ちあき [98年 9月 13日 (日) 20時 15分]
はじめまして。私は29才で身長165・体重52の女性です。今年の5月頃から、頭痛、車酔いするようになる、疲れると右目のまぶたが下がってくる、首や肩の凝りがひどい、集中力が低下する、疲れやすい、だるい、といったメチャクチャな体調になり、しかも顔面がしびれる気がして、仕事のストレスにしては激しすぎると、神経内科を受診しました。
7月にアンギオの検査をして主治医から胸郭出口症候群と診断されました。8月には「しかも両側です。」と言われています。
最初は、「骨格の病気なので手術しないと完治しない」と言われましたが、私なりに少し考えて(このホームページの相談コーナーも参考にしました)、手術の前に保存療法を試したいと申し出て、主治医に了承してもらいました。
その時、オパルモン、メチコパール、ユベラニコチネートと痛み止めとしてロキソニンを処方してもらいました。しかしその他は、「本人が運動をすること以外に特に治療のしようがない」と言われています。ちなみに私は運動が好きなので、1年位前まではジムに行って週に2〜3回は水泳を30分したり、仕事が忙しい時は通勤途上を片道30分は歩く等の事はしてました。
病気のため一時中断していたジムも、この病気を治すためまた通いだし、頭痛やめまい、だるさが激しくない時を狙って通っています。しかし、元の仕事に復帰するのがまだ難しく、こうやってパソコンを操作するのもひどく苦痛で、肩甲骨や腕のだるさ及び痛みを感じます。自分としては、手術をしなくても絶対治るはずだと勝手に思って、運動に励む毎日なのですが、他に何かアドバイスがあればお願いします。
[tomos]
実際に診察させていただいたり血管造影の所見を拝見したりしないと、ネット上のご相談だけでは、ちあき様の現在の症状が実際に胸郭出口症候群によるものなのかどうかよくわかりません。お書きになっている症状は肩こり、頭痛、易疲労性(疲れやすい)などですが、これらは特に胸郭出口症候群に特有の症状ということはありません。
肩が凝ると、僧帽筋という首から背中にある筋肉の血流が悪くなります。この僧帽筋は頭部の筋肉につながっていて、肩が凝ると頭部の筋肉の血流も阻害され頭痛が生じることになります。これを筋緊張性頭痛と呼んでいます。筋緊張性頭痛では、入浴などで背中から首が暖まると血流が改善し頭痛が軽くなる特徴があります。肩こりは、デスクワーク、パソコンなどのOA機器の操作などで生じますが、これらの作業では神経をすり減らしますから、同時に易疲労性、集中力の低下、めまい、顔面のしびれ等の症状も生じ得ます。
肩こりのところでもお話ししましたが、治療・予防には、1)作業中の姿勢に気をつける、2)運動不足にならないようにする(ウォーキングも効果的)、3)リラクゼイション(入浴を含む)等が有効と考えます。「病気のためにジムに通う」というのは運動を一種のノルマにしているわけですが、こういった動機で運動を続けるのは感心しません。運動を続けること自体がストレスになり、また義務感で通うと長続きしません。
ちあき様のようなケースでは、リラクゼイション系のプログラム、たとえば太極拳、ストレッチング、軽いエアロビクスダンスなどが適しています。特に音楽やダンスが好きな人には、エアロビクスが適しています。アップテンポな音楽に合わせて体を動かし汗をかくのは気持ちがいいですし、たいていのエアロビクスのプログラムでは、同時にストレッチング、リラクゼイションも行われます。
(Sep/19/1998)
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NOBU [98年 9月 13日 (日) 5時 40分]
tomos先生,こんにちは。北京在住の31歳,175cm・77kgの男性です。
7月15日に内モンゴルの草原でラクダより落ち,右上腕骨顆部を粉砕骨折し,当日内モンゴルの病院にて1本の釘と6本の針金で骨折部を固定する手術をしました。19日に北京の病院に転院し,感染症を防ぐ治療を受け,8月11日に退院しました(感染はおこらなかった)。8月20日(5週間目)になっても激しく折れた部分の骨がくっつかず(隙間がある状態),不安になり8月25日に日本に一時帰国し再検査をしました。
結果,「体の他の部位の骨をひじに移植,と同時にギプス固定の長期化によるひじ関節の硬直化を直す関節再構成(正確ではないかもしれませんが)の手術が必要」との診断を受け,「もう少し様子を見る」ということで現在北京に戻っています。(10週目あたりで手術予定)
さて質問は関節の拘縮の程度です。日本の主治医には「おそらくひじは伸びない,ひどい場合には90度のままで日常生活に支障をきたすであろう」と言われました。関節の拘縮を直す手術の内容と日常生活に必要な肘の可動域をお教え下さい。またこの手術は骨移植の時に同時に行なうのがいいのか,それとも骨癒合後リハビリの状況をみて数ヶ月後に必要であればやるということでもいいのでしょうか。
お忙しい中恐れ入ります。なにとぞよろしくお願いします。
[tomos]
肘関節の上腕骨側の部分を上腕骨顆部といいます。NOBU さまは、この上腕骨顆部を骨折して粉々になったようです。こういったケースでは、肘関節を構成する骨も骨折していることが多く、手術で元の関節の形状に近いように骨折した骨の断片を整復(元の形にすること)し、プレート・ネジ・鋼線で固定する治療が行われます。
このような骨折では、骨折の程度、患者の年齢、ギプスの期間などによりますが、肘関節の拘縮(固まって動きにくいこと)が残ることが多くなります。肘が110〜120度ぐらい曲がれば、何とか支障なく日常生活(食事、洗顔、整髪など)をこなせます。しかし肘が90度以下しか曲がらない場合は、患者さまが希望されれば、肘関節授動術という手術を行うことがあります。これは、固まった関節の袋や上腕三頭筋(上腕の後部にあり肘を伸ばす働きがある)の腱をはがしたり、切ったり、延長したりし、同時に肘の曲げ伸ばしの障害になる部分の骨をけずったり、穴を開けたりします。この肘関節授動術は、リハビリ等を続けても結局肘の曲がりが悪かった人に行われます。抜釘術(骨折を固定していた金属をとる手術)の時に同時に行われることが多いです。
tomos は2年前に15才男性の同様な骨折の手術を経験しました。彼は今でも肘が100度位しか曲がらずリハビリを続けていますが、食事、洗顔にはあまり困っていないようです。余談ですが、彼は2年前はおとなしい(ように見える)中学生でしたが、今は高校2年生で、来院する度に耳や唇に穴を開けてきて tomos を驚かせます。現在、耳に三つ、唇に一つピアス(安全ピンや釘のことも)をしています。あの状態で、学校に行ったり、みなみのアメリカ村を歩いたりしているようです。(耳は見慣れたけど、唇はどうも.....)
(Sep/16/1998)
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