抜釘術

１（麻酔）
手術は（腰椎・局所静脈内・指神経・局所）麻酔で行います。まれに、局所麻酔剤により
ショック症状などが出現する場合があります。万が一ショック症状が出現した場合は、直
ちにその治療をいたします。
なお、手術中は麻酔または止血のために、太ももや腕の付け根をターニケットという器具
で圧迫することがあります。そのため手術中その部位が多少痛く感じる場合があります。

２（手術）
前回の骨折手術部に約　　cmの切開を加え、骨折の固定に用いた金属（プレート、ネジ、
鋼線など）を露出し取り除きます。

３（抜釘困難）
固定に用いた金属が破損していたり手術中に破損した場合、その摘出が困難な時がありま
す。たいていの場合、その金属が体内に残っても人体に大きな影響はありません。

４（再骨折）
まれに、抜釘のあと再び同じ部位が骨折することがあります。抜釘後数ヶ月間は、骨折部
にあまり負担をかけないようにしていただく場合があります。

５（感染）
まれに抜釘部に細菌が感染し、骨が化膿して骨髄炎を生じ治療が困難になることがありま
す。その予防のために、抗生剤を点滴・内服薬等で投与します。もし骨髄炎を生じた場合
は、その治療を開始します。

６（後遺症）
後遺症として、関節の拘縮（動きが悪いことで、特に関節周囲の抜釘の場合）、筋力の低
下、種々の痛み・しびれ等が生じる場合があります。