外脛骨摘出術(腰椎麻酔) 1(外脛骨障害) 外脛骨は約15%の人に認められ、無症状の人が大半です。ところが、特に10代にスポ ーツなどで足に無理がかかったり、その部の外傷が加わったりすると痛みが出現すること があります。症状が出現した場合でも、同部の安静などでたいてい治ります。また、骨の 成長が止まる10代後半になれば、症状が出現しなくなります。 しかし、長期間様子を見てもなかなか治らない場合や、痛みが強くスポーツ活動への復帰 が遅れる場合は、手術で外脛骨を摘出し、治療期間を短くします。 2(麻酔) 手術は腰椎麻酔で行います。まれに麻酔によりショック症状等が生じる場合があります。 その場合は直ちにその治療をします。また術後一時的に頭痛等が生じる場合があります。 なお手術中は、出血しないように太ももの付け根をターニケットという器具で圧迫してい ます。そのため、手術中その部位が多少痛く感じる場合があります。 3(手術) 手術では、足の内側の皮膚を約5cm切開します。外脛骨部を観察した後摘出し、その骨に つながっていた腱を縫い合わせます。 4(ギプス・松葉杖) 骨折部の安静のため、手術後ギプスをします。ギプスは約2〜3週間で除去する予定す。 しばらくは松葉杖が必要です。 5(リハビリ) 人の循環(血のめぐり)、呼吸、筋肉、骨、関節などは不必要に安静にしているとその機 能が低下し、回復に相当な期間と努力を要することがあります。そのため、患者さんの状 態がよければ、手術後できるだけ早くリハビリ等で機能回復に努めていただきます。 6(骨髄炎) まれに手術部に細菌が感染し、骨が化膿して骨髄炎を生じ治療が困難になることがありま す。その予防のために、抗生剤を点滴・内服薬等で投与させていただきます。もし骨髄炎 を生じた場合は、直ちにその治療を開始します。 7(合併症・後遺障害) 筋力の低下、目立つ傷跡、種々の痛み・しびれな等がしばらく続く場合があります。 |