椎体生検術

1(麻酔)
手術は局所麻酔で行います。まれに局所麻酔剤により、ショック症状等が出現する場合が
あります。もしショック症状等が出現した場合は、直ちにその治療をいたします。

2(手技)
検査では、脊椎の病巣のある近傍に約1〜2cmの切開を加え、病巣のある椎体部まで細
長い筒を挿入し、椎体の一部を摘出します。膿が排出する場合は、注射器で吸引します。

3(病理組織検査・細菌学的検査)
摘出した組織は、病理組織検査(良性・悪性、性質等の検査)を実施します。病理組織検
査の結果によって、後日種々の治療を要します。
膿が排出した場合は、採取した膿の細菌検査をいたします。

4(感染)
元来細菌が原因でない場合でも、まれに摘出部に細菌が感染し、化膿して治療が困難にな
ることがあります。その予防のために、抗生剤を点滴・内服薬等で投与します。もし感染
を生じた場合は、その治療を開始します。

5(合併症)
生検のため筒を挿入する部位は脊髄神経根(脊髄から体にいく神経の枝)に近く、術中に
筒が神経に触れて痛みを感じる場合があります。
ごくまれですが、この検査により脊椎近傍の肺や大動脈・静脈が損傷されたとの報告があ
ります。